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双極性障害の配偶者と暮らす方に役立つかもしれないこと(その2
NAME:レジリン
2015/7/31(Fri) 15:14 |
[地球外] |
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双極性障害の夫がいる、うつ治療中のレジリンです。
先の投稿に南さんから、夫は「きゅうり」から味わいある「糠漬」に変わったとコメントをいただき、なるほどと思い、私も「糠漬け」の味がわかるまで回復したいと思いました。
回復には「あいまいな喪失」の考え方が一番ぴったりくると感じています。 (ポーリン・ボス著, 中島 聡美&石井 千賀子訳「あいまいな喪失とトラウマからの回復:家族とコミュニティのレジリエンス」2015. 誠信書房)
自分の考えを整理するために書き込ませていただきます。
「あいまいな喪失」とは、大切な人の死のように区切りある別れではなく、いるのかいないのかが判らない状態が続くことです。
「あいまいな喪失」には2種類があります。大切な人が、 @行方不明になったり拉致されたりして身体的には存在しないのに心理的には存在しつづける状態と、 A認知症や精神疾患などで心理的な存在には疑問があるまま身体的には存在している状態です。(双極性障害の配偶者を持つ場合はこちら)
通常の喪失では、社会的儀式(葬式など)で親密な人々と一緒に悲しんで癒される機会があります。
しかし、「あいまいな喪失」では、癒し効果のある儀式はなく、宙ぶらりんのままストレスフルな状態が続きます。
「あいまいな喪失」では、周りの人は良かれと思って吹っ切る(死んだと思う)よう勧めたりします。本人は必ず生きている(あるいはもう亡くなった)と信じようとしたり、割り切りたいと願ったりもします。
しかし、気持ちが揺れ動いたり、反対の感情を同時に持ったりします。
決断できないことや反する気持ちを同時に持つことを情けないと感じたり罪悪感を感じたりします。
双極性障害の症状からくる、暴言、暴力、虚言、散財、性的逸脱などは、配偶者にとってはトラウマとなるほどのストレスであり、繰り返さないという確信も得られません。
離婚を考えたことがない配偶者はいないでしょう。もう無理と思うと同時に、まだ愛しているとか、見捨てられないと感じています。
そして、この状況がいつまで続くのかと途方にくれます。ずっと続くものであり、終わりはありません。
「あいまいな喪失」の著者は、本の中で、回復のためのいくつかの方策を提案をしていますが、長くなったので、つぎの機会に書き込みたいと思います。
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